血圧についての重要ポイントまとめ
1. 日本の高血圧の現状
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日本では約4300万人、つまり成人の3人に1人が高血圧と言われている。
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高血圧は「国民病」ともされ、知らず知らずのうちに血管を傷つけて将来の心不全や脳梗塞リスクを高める。
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多くの人が自覚せずに過ごしているため、早めの知識と対策が重要。
2. 血圧が上がる仕組み(オームの法則の例え)
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血圧は「血液量」と「血管抵抗(血管の硬さ・狭さ)」によって決まる。
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血液が増えると圧力が高くなり、例えるなら大雨でダムの水が増えるのと同じ。
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塩分(ナトリウム)が多いと血管内に水分を呼び込み血液量が増え、血圧が上がる。
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血管が硬く狭くなる(主に糖尿病・コレステロール過多・高血圧の影響)と血流の抵抗が増え、血圧が上がる。
3. 特に注意したい「下の血圧(拡張期血圧)」
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下の血圧は心臓が血液を受け入れている時の圧力。
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心臓自体に問題なくても血管の狭さ・硬さが影響し上がることがある。
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40代以下の肥満や喫煙、無呼吸症候群の人に多く見られ、放置すると将来的に上の血圧も高くなる。
4. 血圧を下げる方法:塩分を減らし、排出を促す
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塩分を摂りすぎると血液中のナトリウムが増え、血液量が増える。
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塩分を減らすだけでなく、ナトリウムの排出を増やすことが重要。
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排出は主に腎臓で行われ、その機能には「カリウム」がカギを握る。
5. 血圧に効く大事なミネラル3つ
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カリウム:ナトリウム排出を促進し血圧を下げる。
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カルシウム:適切に摂らないと血液中に流れ出し、血管を収縮させ血圧を上げることがある(カルシウムパラドックス)。
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マグネシウム:血管を広げ、カルシウムの血管収縮作用を抑える「天然の血圧薬」。
6. 効果的な食事法「DASH食(ダッシュ食)」
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カリウム・カルシウム・マグネシウムをバランスよく摂取できる食事法。
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野菜、果物、低脂肪乳製品、全粒穀物、ナッツ類が中心。
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日本での応用例として海藻、大豆、昆布だし、緑黄色野菜がおすすめ。
7. 具体的な食事例
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朝:全粒パンやオートミール、ヨーグルト、フルーツ、野菜サラダやスムージー
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昼:魚の味噌煮や鶏肉のグリルサラダ、ナッツをおやつに
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夜:レモンやハーブで調理した魚料理、ひじきや大豆製品、雑穀米
8. 塩分控えめでも美味しく続ける工夫
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塩分を減らしても、レモンや柚子、胡椒、唐辛子、旨味調味料(減塩タイプ)で味付けを楽しむ。
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塩の代わりにカリウムを含む調味料を使うことで血圧改善に役立つ。
9. 生活習慣も大切
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適度な有酸素運動(散歩、ジョギング、水泳など)で血管を柔らかく保つ。
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十分な睡眠(7時間程度)を確保し、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあれば医療機関へ。
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禁煙や適正な飲酒量の維持も血圧コントロールに重要。
まとめ
血圧は「血液の量(塩分)」と「血管の硬さ・狭さ(生活習慣病の影響)」で決まる。
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塩分摂取のコントロールと塩分の排出を促すカリウム、カルシウム、マグネシウムがカギ。
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バランスの良いDASH食や生活改善で血圧を楽しく効果的に下げられる。
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病気や症状が怖いからこそ正しい知識を持ち、早めに対策を始めることが健康寿命を延ばす秘訣。
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